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カルチャー

狂気と純愛の狭間で紡がれる物語 『ラバー・ソウル(井上夢人著)』

2016/11/03

本日紹介する本は、井上夢人著『ラバー・ソウル』です。

年始に本屋でたまたま見つけた小説です。
ビートルズのアルバムと同名のタイトルだということに惹かれて購入しました。

あらすじ
洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。女性など無縁だった男が、美しいモデルに心を奪われた。
偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里(みしま・えり)を座らせる。大胆不敵、超細密。
ビートルズの名曲とともに紡がれる、切なく衝撃の物語。
空前の純愛小説が、幕を開ける――。(参照:ラバー・ソウル (講談社文庫)

 

この小説の主人公である鈴木誠は、気持ちの悪いほどの典型的なサイコキラー。
部屋の中には、彼の心を射止めた意中の女性の写真が所狭しと壁に貼られています。
さらに、彼には、幼少期の病気が原因で、見た人がつい目をそらしてしまう顔と奇妙に歪んだ身体が特徴的な外見を持っています。

そんな完璧なサイコキラーの彼には、誰にも負けないものも持っています。

それは、洋楽の知識。

特に、ビートルズについてはかなりのマニアで、音楽誌にコラムを掲載しています。
羨ましいことに、彼はお金持ちで、ビートルズに関する文献やCDなどを豊富に所有しているコレクターです。

この小説は、タイトルの通り、
ビートルズのアルバム『ラバーソウル』の曲順に沿って物語が進みます。

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いわゆる倒叙系ミステリーですが、
一人称視点と、事情聴取による第三者視点の2つの形式で成り立っています。

僕は前知識なしでページを開き、
王道的な倒叙系なのかなと思いながら読み進めましたが、
最後の章ではまんまと騙されてしまいました。
読了後は、きっと二度読み返したくなってしまうこと間違いなしのクライマックスです。

先入観を持たないように物事を捉えようと努めても、
そういった気持ちとは裏腹についつい持ってしまう人間の心理面を見事に突いた作品だと思います。

p.s.
余談ですが、ラバーソウルの中で一番好きな曲は『in my life』です。
中学生の頃からカバーを聞いてからお気に入りで、
高校生のころに、中古CD屋でラバーソウルを見つけてからは、
ビートルズの原曲を聞き続けています。
寝る前に聞くと、ぐっすり眠れてオススメです。
あの邦題『ノルウェイの森』も入っている名盤です。

 

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magiyama

magiyama

1992年生まれ。愛知県出身。会社員ブロガー。興味の幅を広げすぎてしまったことをきっかけに、多様なカルチャーやプロダクトを紹介するブログ『Culinto』を立ち上げる。

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