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手品 Culture

【マジック】 マジックDVD『ファットブラザーズ』レビュー

2016/11/03

ヘッダーの画像がトランプにも関わらず、このブログで初めてのマジック関連記事です。

頑張ってマジック関連も書いていきたいと思っています。

レクチャーDVD『ファットブラザーズ』を今更ながら、ようやく観ることができました。昨年に来日した際にはプライベートレクチャーも受けたのですが、恥ずかしながらこのDVDは観ていませんでした。予習として観ておけば、もっと有意義な時間を過ごせたのではないかと少し後悔しています。

それでは、まずDVDタイトルの『ファットブラザーズ』について。ファットブラザーズは、ダニー・ダオルティスクリスチャン・イングブルムミゲル・アンヘル・ヘア三人のマジシャンで構成されたユニット(?)です。ファットと書かれている通り、みなさん大変恰幅がよろしいです。昨年のレクチャーでは、クリスチャンがTシャツのサイズ表記を見せてくれましたが、Lの前には沢山のXが並んでいました(多すぎて覚えていません)。

そんな彼らのDVDですが、気に入ったものをいくつか紹介したいと思います。

Taking out coin by ミゲル・アンヘル・ヘア

現象

4枚のコインをグラスをの中に入れます。グラスに入れたはずのコインが一枚ずつ指先に現れます。

感想

ほぼこの作品は『ファミオント・セレクティボ』という技法で構成されています。この格好良い名前の技法ですが、ミゲルは「意味は英語でうまく説明できないや」と言ってます。気になります(笑)。この技法ですが、僕は解説でその仕組みを知り、一瞬でその虜になりました。実演ではどのように、何が行われているか全く分かりませんでした。それほど、クリーンで素晴らしい技法でした。この技法を行うことで、簡単にコインをスティールすることができ、演技の幅が広がります。大変便利なので、是非学んでみたい技法です。

Trick without explanationby ダニ・ダオルティス

【現象】

お客さんにデックをシャッフルしてもらい、カットさせます。その二つのパケットのトップカードをそれぞれ言い当てます。それを何回か繰り返します。

【感想】

この作品はもともとワンアヘッドシステムを使った有名なマジックですが、そこにダニのアイデアが加わり大変面白いマジックになっています。原案はあまりにも有名なのでマジシャンにはすぐ分かってしまうのですが、ダニの場合全く分かりません。逆に、仕組みを知っている人ほど引っかかります。僕もダニがトップカードを処理してしまったときに、それで本当に当てられるのかと思いました。ダニのダブルカードの扱いはとても自然です。だからこそこのようなシンプルなマジックがより不思議に見えるのでしょう。

Chaos in order by ダニ・ダオルティス

現象

カードを一枚覚えてもらう。それを戻してよくシャッフルする。何枚かのカードを選び、そこから何枚か捨てる。そして、一枚だけ残ったカードが見事お客さんの選んだもの。さらに、クライマックスとして途中に捨てた全てのカードを確認すると順番通りに並んでいる。

感想

ピークさえすれば、後は簡単にできる良いマジックです。それでいて、かなりインパクトのあるマジックです。ただカードを当てるだけじゃなく、自然の動作で次に繋げようとするアイデアが素晴らしいです。ダニの作品にはシンプルで強烈のマジックが多く、惹かれます。このマジックは是非練習したいと思います。

まとめ

全体を通して、かなり賢いマジックが収録されていて面白かったです。上記で挙げたのは、ミゲルとダニだけでしたが、クリスチャンも面白いマジックを演じています。しかし、特殊なギミックが多く、なかなか演じられないという印象でした(アクリルで作るマッチの束シェルは簡単に作れるのだろうか)。でも、彼の独創性はかなり刺激を受けます。ここには収録されいませんが、彼の作品『クーラーボックス』は一目ぼれで思わず衝動買いしてしまったこともあります(笑)。彼ら以外にもボーナストラックに収録されているゲストマジシャン達は豪華な方達ばかりでした。ベベルのマジックは間近でしかも映像のなかにも関わらず、彼のミスディテクションに気持ち良いぐらい騙されました。一つのDVDでこんなに大勢のマジシャンの演技を見ることができ、大変お得だと思います。

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magiyama

1992年生まれ。名古屋・京都・東京を転々とし、現在はイギリスに拠点を移しブロガー兼フリーランス翻訳者として試行錯誤する毎日を送っている。ロンドンから生の音楽シーンやカルチャーを届ける他、一生モノのプロダクトを紹介。趣味はマジックとけん玉。

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