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2021年に読んで面白かった本10選
2021年はコロナの影響もありインドアで過ごすことが多かったため、本を読む機会が増えました。
家の中で鬱屈した時間が過ぎる中で、新たな知識やものの見方を与えてくれるたくさんの本との出会いがあり、気晴らしにもなりましたし、読書の素晴らしさを改めて感じることができた1年でした。
そんな2021年の良書との出会いの中で、特に印象に残った10冊を紹介していきたいと思います。
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ベルリンうわの空 - 香山哲
まず最初は、2021年に僕が読んだ中で最も影響を受けたであろう漫画「ベルリンうわの空」。全3巻の構成で、完結編となる3巻「ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ」が2021年11月に発売されました。
1巻は2020年の1月に発売されていたのですが、僕は今年になってからこの漫画の存在を知り一気に虜になりました。まず電子書籍で買った後、コレクション用として紙のコミックも購入したほど、お気に入りの漫画です。
作者は漫画家やライター、ゲームクリエイターなどマルチに活躍する香山哲さんで、本人が在住するベルリンでの生活模様や感じたことを自然な語り口で描いています。
香山さんが綴るベルリンでの生活は、何気ない日常の中でも、切り取り方一つで些細な楽しみを見つけることもできれば、逆に社会の問題点の発見があったりもするということを気づかせてくれ、その感性の豊さに感銘を受けました。またそれだけではなく、温かみのあるイラストと等身大で親しみを持てるキャラクターたちの存在が、作品全体をとてもマイルドな印象にしており、漫画としても純粋に面白く、この本を知ることができてとても良かったと改めて思っています。
くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話 - ヤマザキOKコンピュータ
バンド活動を経て、投資家として活動するヤマザキOKコンピュータさんの投資論が綴られた一冊です。投資の具体的なテクニックなどは書かれておらず、もっと根本的な「投資とは何か」というようなテーマに対し、作者なりの考え方が記された、投資の心構えを学ぶためにお勧めの良書です。
投資といえば株式やFXなどを思い浮かべることが多いかと思いますが、自分がビジネスモデルやコンセプトに対し共感を持つ企業の製品やサービスを積極的に消費していくことも立派な投資であり、その積み重ねで、くそつまらない未来から脱却できる可能性があるという考え方に対しては、とても共感を覚えました。
もちろん単に安いというだけの理由で消費先を選択してしまうことは多々ありますが、自分に金銭的、精神的余裕があるときだけでも良いので、しっかりと意志の乗った消費をしていくことは、心がけていきたいと思います。
ちなみに本作のイラストは、ベルリンうわの空の香山哲さん。
遅く起きた日曜日にいつもの自分じゃないほうを選ぶ - スズキナオ
話題作「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」の作者であるフリーライター、スズキナオさんが何気ない日常を綴ったエッセイです。
この作品もベルリンうわの空と同じく、何気ない日常から新たな気づきや楽しみを見出すきっかけになる一冊ですが、その中でも印象に残ったのは人の温かさと、日常に少しのアイディアを持ち込むことがいかに有意義であるかということでした。
作者が触れ合った個性豊かな人が何人も登場しますが、その言動の背景には共通して優しさが感じられ、とてもほっこりしました。またガチャガチャマシーンを利用した飲み会など、工夫次第で日常はいくらでも楽しくできるのだという気づきもありました。
「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考 - 末永幸歩
アーティストがどのような思考で創作活動を行っているのか、なぜ学生が美術の授業を退屈だと感じてしまうのか等、僕らがアートを鑑賞する際に身に付けておきたい考え方をとても分かりやすく解説してくれるのが本書。
僕たちが普段アートとして目にしている絵画等は、植物で例えると花であり、アーティストはその花を育てるため地中深くにある探求の根の部分に膨大な時間を費やしていることを知りました。自分なりの視点を持つということはアーティストが行う活動の一つですが、その視点はしっかりとしたインプット作業を経て身に付けられるものでもあります。
そういったことを理解して鑑賞する芸術はまた一段と面白くなることでしょう。
はみだしの人類学 ともに生きる方法 - 松村 圭一郎
NHK出版の教養・文化シリーズはとても読みやすくおすすめですが、中でも僕が今気にいっているのはこの一冊。
タイトルの「はみだし」とは何を意味しているのか。読む前は全く想像がついていませんでしたが、読了後の納得感が凄かったです。
はみだすことの重要性をとても感じました。僕の中では人類学は、特定のグループ間ごとの差異を知る学問というイメージで固まっていましたが、そんな差異や境界線からはみだそうとする動きにこそ、人類学の面白さがあると感じました。
すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険 - 山本建人
自分の体の仕組みについて、真剣に知ろうと思ったことは意外と少ないのではないでしょうか。
医師である著者が、人体の仕組みについて優しく解説してくれるのが本書。人体に関するトリビア的な楽しみもあれば、医学の入門書として医学に興味をもつきっかけになることもあるかと思います。
読了後は、タイトル通り人体は「素晴らしい」と強く感じました。僕らが当たり前だと思っている人体の機能が、ロボットでは再現できないような精密な動きであるなど、自分の体に感謝しなければならないと感じる1冊です。
炎上フェニックス - 石田衣良
池袋ウエストゲートパークシリーズは僕が高校生のころから10年以上愛読している大好きな小説です。
今作で最も印象に残ったのはタイトルでもある「炎上フェニックス」。SNSでの炎上、トラブルという今の時代を象徴する社会問題を扱ったストーリーです。
SNSを炎上させている加害者とは何者なのか、炎上の背景・本質は何なのか、そういったことをとても考えさせられます。
史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち - 飲茶
東洋哲学者について、その生涯や人物像を交えながら非常にわかりやすく解説した1冊です。
主要な東洋哲学者を網羅しているためそれなりのボリュームがありつつも、読んでいて眠くならないような楽しい文章で書かれており、さくっと読み進められます。
人新世の「資本論」 - 斎藤幸平
昨今、SDGsというワードをいたるところで目にするようになりました。僕を含め、このワードを単に環境問題対策のイメージだけで捉えている人は多いと思いますが、本書を読むとまた違った視点からの現状を学ぶことができます。
本書では資本主義と我々の世界の持続可能性を絡めながら、作者の主張が展開されます。新たな気づきが多く、SDGsと簡単に口にする前に知っておかないといけないことは数多くあると痛感します。
ミライの授業 - 瀧本哲史
未来の社会に対して問題意識を持ち、それを解決していくためのヒントを、14歳の読者が理解できるように優しく語った本です。
世界を変えるような偉業を成し遂げてきた人たちのエピソードをもとに、その思考や行動のポイントを紹介してくれるので、自分の生活に照らし合わせながら、応用できないか考えるのも楽しいです。
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